はじめに
東京都に住んでいれば、どの区市でも都の蓄電池の補助(1kWhあたり10万円)を受けられます。[1]そこに区市の補助がどれだけ上乗せされるかは、住んでいる場所によって大きく違います。
2026年10月時点では、区の補助を受け付けている区もあれば、予算に達して受付を終えた区や、そもそも蓄電池の補助がない区もあります。このページでは、23区と多摩の主要9市の補助を、同じ条件で計算して並べました。
補助金の額は条件でほぼ決まりますが、実際に払う額は設置費用しだいです。合計額が近い区どうしでも、見積もりの金額によって自己負担は変わるので、最後は見積もりで確かめることになります。
このページの要点
- 都の補助だけで、蓄電池7kWhなら70万円。これはどの区市でも共通
- 区の上乗せが大きいのは葛飾区・港区。都と合わせると、国の目標価格で計算した費用(87.5万円)に届く
- 受付中の区の補助がない区市が多い:受付終了、受付停止、補助なし、蓄電池が対象外のいずれか
- 11月に受付を再開する区がある(千代田区・新宿区は11月2日、中野区は11月30日)
- 補助の額は条件で決まるが、自己負担は設置費用しだい。費用は見積もりで確かめる
比べるときの前提
- 既存の家で、太陽光がすでにある。蓄電池7kWhを新しくつける
- 設置費用は、国の目標価格で7kWh × 12.5万円 = 87.5万円(税抜)とおく
- 受付中の補助だけを合計する。受付終了・停止中・再開待ちの補助は、別の列に書く
- 補助の合計は、実際にかかった費用が上限
23区の比較表
| 区 | 区の蓄電池の補助 | 区の太陽光の補助 | 区の受付状況 | 申請のタイミング | 区内業者の条件 | 合計(都+区) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 葛飾区 | 費用の1/4(上限20万円)+太陽光と一緒なら5万円 | 1kWあたり6万円(上限30万円) | 確認できず(申込期間内・予算残は非公表) | 工事の4週間前に事前協議 | 記載なし | 87.5万円(計算上95万円、費用が上限) |
| 港区 | 1kWhあたり4万円(上限20万円) | 1kWあたり10万円(上限40万円) | 受付中(2027年1月29日まで) | 工事前に申請 | 記載なし | 87.5万円(計算上90万円、費用が上限) |
| 文京区 | 1kWhあたり2万円(上限10万円)※単位は区に確認中 | 1kWあたり7万円(上限35万円) | 受付中 | 設置後に申請 | 記載なし | 80万円 |
| 中央区 | 1kWhあたり1万円(上限10万円) | 1kWあたり10万円(上限35万円) | 受付中 | 工事の2週間前に申請 | 記載なし | 77万円 |
| 江東区 | 1kWhあたり1万円(太陽光と同時なら2.5万円) | 1kWあたり5万円(蓄電池と同時なら6万円) | 受付中(2027年3月15日必着) | 工事前に申請 | 記載なし | 77万円 |
| 大田区 | 住宅リフォーム助成の一部(工事費の10%) | 同左(太陽光・蓄電池などで上限20万円) | 受付中(2027年1月29日まで) | 工事前に申込 | 区内に本社がある中小事業者 | 77万円 |
| 足立区 | 定額5万円(区内事業者なら6万円) | 1kWあたり6万円(区内事業者なら7.2万円) | 受付中(第3期 12月28日まで) | 支払い後に申請 | 区内事業者なら加算 | 75万円 |
| 杉並区 | 定額5万円 | 1kWあたり4万円(上限12万円) | 受付中(2027年2月26日必着) | 設置後に申請 | 記載なし | 75万円 |
| 豊島区 | 1kWhあたり1万円(上限5万円) | 1kWあたり2万円(上限8万円) | 受付中(2027年3月1日必着) | 設置後に申請 | 記載なし | 75万円 |
| 荒川区 | 1kWhあたり5,000円 | 1kWあたり2万円 | 受付中(2027年2月26日まで) | 設置後に申請 | 区内業者なら上限が上がる | 73.5万円 |
| 墨田区 | 工事費(国・都の補助を引いた額)の10%(上限5万円) | 1kWあたり5万円(上限20万円) | 受付中(2027年2月26日まで) | 工事前に申請(窓口のみ) | 記載なし | 71.7万円 |
| 千代田区 | 費用の20%(上限は確認中) | 費用の20%(上限は確認中) | 停止中。11月2日に再開 | 工事前に申請 | 記載なし | 70万円(再開後は+17.5万円) |
| 新宿区 | 1kWhあたり1万円(上限10万円) | 1kWあたり10万円(上限30万円) | 期の間。第3期は11月2日〜12月25日 | 設置後に申請 | 記載なし | 70万円(第3期は+7万円) |
| 中野区 | 定額10万円 | 定額15万円 | 前期は終了。後期は11月30日から | 設置後に申請 | 記載なし | 70万円(後期は+10万円) |
| 品川区 | 1kWhあたり3万円(上限30万円) | 1kWあたり5万円(上限20万円) | 受付停止(予定件数を超過) | 設置後に申請 | なし | 70万円 |
| 目黒区 | 本体価格の1/3(上限7万円) | 1kWあたり3万円(上限15万円) | 受付終了 | 設置後に申請 | 記載なし | 70万円 |
| 台東区 | 1kWhあたり1万円(上限10万円) | 1kWあたり5万円(上限20万円) | 受付終了(抽選終了) | 工事前に申込 | なし(区外の業者も可) | 70万円 |
| 北区 | 1kWhあたり1万円(上限10万円) | 1kWあたり8万円(上限20万円) | 受付終了(9月25日) | 工事前に申請 | 区内業者なら単価が上がる | 70万円 |
| 世田谷区 | なし | なし(令和8年度から対象外) | ― | ― | ― | 70万円 |
| 渋谷区 | なし(再エネ電力の切替補助のみ) | なし | ― | ― | ― | 70万円 |
| 江戸川区 | 単独の補助なし(再エネ電力の切替で最大4万円) | 単独の補助なし | ― | ― | ― | 70万円 |
| 板橋区 | 蓄電池は対象外 | 1kWあたり2万ポイント(上限8万ポイント) | 太陽光は第一期を受付中 | 設置後に申請 | 記載なし | 70万円 |
| 練馬区 | 蓄電池は対象外 | 定額8万円 | 太陽光は受付中(まもなく終了の表示) | 設置後に申請 | なし | 70万円 |
この表のデータ(CSV)23区・多摩9市の32行。蓄電池の補助(7kWh例)・合計・受付状況・申請時期・確認日
比較表の合計は、受付中の区の補助と都の補助を足し、費用(87.5万円)を上限にした額です。各区市の金額と受付状況は、各区市のページの出典によります。[2]葛飾区は受付状況を確認できていないため、申込期間内であることをもとに合計に入れています。
多摩の主要9市
| 市 | 市の蓄電池の補助 | 市の受付状況 | 申請のタイミング | 市内業者の条件 | 合計(都+市) |
|---|---|---|---|---|---|
| 調布市 | 1件5万円(太陽光につなぐもの) | 受付中(2027年3月10日必着) | 設置後に申請 | 記載なし | 75万円 |
| 八王子市 | 太陽光と同時の場合のみ3万円 | 予算到達後の補欠枠のみ | 工事前に申請 | 市内事業者の利用が条件 | 70万円 |
| 府中市 | 1kWhあたり2万円(上限10万円) | 受付終了(予算到達) | 設置後に申請 | 記載なし | 70万円 |
| 三鷹市 | 1件5万円 | 受付終了(8月10日) | 設置後に申請 | 記載なし | 70万円 |
| 小平市 | 1件5万円(2種類まで) | 受付終了(9月4日。二次情報、市の公式は確認中) | 設置後に申請 | 記載なし | 70万円 |
| 町田市 | なし(2016年に終了) | ― | ― | ― | 70万円 |
| 西東京市 | なし | ― | ― | ― | 70万円 |
| 立川市 | なし | ― | ― | ― | 70万円 |
| 日野市 | なし | ― | ― | ― | 70万円 |
表から読み取れること
都の補助が大きいため、どの区市に住んでいても、蓄電池7kWhで70万円は受け取れます。区市の上乗せは数万円の区が多く、合計の差は最大でも17.5万円ほどです。
一方で、区市の補助は年度の途中で締め切られやすいことがわかります。23区のうち、10月時点で区の蓄電池の補助を受け付けているのは10区でした。葛飾区は申込期間内ですが、受付状況を確認できていません。多摩の9市では、受け付けているのは調布市だけです。予算に達するのが早い区市では、夏のうちに受付を終えています。
申請のタイミングも区市ごとに違います。「工事前に申請」の区市は、契約や工事の前に区市への手続きが必要です。東京都の事前申込も契約の前に必要なので、工事前に申請する区市では、都と区市の両方の手続きを先に済ませることになります。
区の補助がない・終わっていたら
区市の補助がなくても、都の補助は受けられます。ほかにも、次のような選択肢があります。
- 都の共同購入:東京都が事業者と協定を結んで行う、太陽光と蓄電池の共同購入「みんなのおうちに太陽光」。参加登録は無料で、蓄電池だけの申込もできます。第2次募集の参加登録は2027年3月31日までです [3]
- 11月に再開する区:千代田区・新宿区・中野区は、受付の再開が決まっています
- 次の年度を待つ:区市の補助は年度ごとに見直されます。ただし、次の年度に出るか、いくらかはわかりません
見積もりで確かめておきたいこと
区市の補助は、金額のほかに「工事前か設置後か」「区内の業者か」といった条件で、使えるかどうかが変わります。見積もりの段階で、業者に次のことを確かめておくと安心です。
- 住んでいる区市の補助の申請タイミングを把握しているか
- 都の事前申込を契約の前に済ませる段取りになっているか
- 製品がSIIの登録製品か
あわせて読みたい
出典
- 東京都 家庭における蓄電池導入促進事業(令和8年度) 10月24日確認
- 各区市の金額・受付状況は、各区市のページに載せた公式ページ・要綱・募集案内による(10月24日確認)
- みんなのおうちに太陽光(東京都の共同購入)、参加登録期間は立川市のページ(2026年10月23日更新)による。10月24日確認
更新履歴
- 2026年10月24日 公開
次回確認予定:2026年10月31日